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”君たちはどう生きるのか”を読んでます。

最近,本屋では注目作!として売り出されている本です。

妻が購入し,読み終わったので,読んでます。

もともとは,1937年に出版された小説ということが冒頭にありました。

現代と同じ問題点が沢山書いてあります。

精神的な問題は,80年たった今も変わらないということが良くわかります。

小説が出版された80年後に,もう一度漫画として出版するにあたり,工夫を感じる点が多々あります。

真実の経験について,というテーマがありました。

強調されているのは,自分がどう感じて,どれだけ自分で考えるのか,そしてそこからスタートすることが大切という点だと感じます。

そしてこのことは,この本の構成自体にも影響を与えているように思います。

まずは,漫画でエピソードを描く,そしてそのまとめに,主人公が感じたことに対する質問に対する主人公の叔父の返答が,文書だけのページ(小説)で数ページ続く。

漫画で描かれたエピソードから主人公だけでなく,読者自身が何を感じたのか,そこからスタートして,どう考えたのか?ということに対する返答が,あくまでヒントとして文章である。

まさに,自分がどう感じて,どれだけ自分で考えるのか,そしてそこからスタートすることが大切という点が生かされています。

哲学の本を本当に読みやすく,伝わりやすくした本だと思います。

もう1つ強く感じているのは,80年前と現代の差である。

特に,勉強をしている世代の精神的レベル(年齢)の差である。

今は日本の平均寿命が約83歳です。80年前は約48歳。

この差が精神年齢の差にそのまま直結していると感じます。

昔は人の生死が,身近なもので,その身近な人の生死を通して”生きる”ということを強く意識できる環境だったと推測できます。

一方,今は核家族化も進み,生死は身近なものではなくなり,”生きる”ということを自身で悶々と考えるという人は減っていると思います。

大学進学率はあがっていますが,大学に進学するという意味は考えず,就活予備校と化しています。

その背景には,”生きる”ということを考える精神性の低下があると思います。

現状は,ただ寿命が長くなったことにつられて,教育を受ける期間が間延びしているだけと感じます。

君たちはどう生きるのか?

今の時代を生きる人々に問いかけられています。


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