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ドローン水稲モニタリング3年目を終えて(1)

  • 編集担当:A・H
  • 2017年1月18日
  • 読了時間: 2分

最初は,稲のことは全くわからなかったが,この3年で随分詳しくなったと思う。

農学的知識も身についてきた。

特に,2016年は個人的には大きな進歩があったと思う。

というのも毎週の空撮の後に,1人で黙々と葉色をはかり続けることで,稲をよく観察できた。

目で見る感覚をいかにデータにするか,というのはテーマでもあるので,ただ稲を見続けただけでも大きな収穫といえる。

水稲のモニタリングを現場で続けていると感じるのは,農学の研究者がリモセンを学ぶよりも,リモセンの研究者が農学を学んだほうが,大きな収穫があるのではと感じる。

今年はそれを収量の推定で強く感じた。

リモセンではいろんな推定モデルという名の回帰式が作られているわけだが,よく問題になるのが,その推定モデルの一般性や適用性である。

なかでも,収量推定は推定モデルがそのモデルを作った地域に依存し,他の地域,他年次に適用できないといわれる。

実は,この問題についての議論はほぼ無いと感じている。

なぜか?

それはリモセンの研究者がなぜ推定できたのか?を十分に考察していないからと思う。

いろんな植生指数を試して,この植生指数が最も収量と相関が高かった。という研究は多い。

ではなぜ相関が高いのか?という点はあまり議論されない。

そもそも冷静に考えると,人間の目でみても,

「あ~,ここの収量は○○くらいだな~」とはわからない。

それを画像から得た情報だけで推定できるわけが無い。

推定できているのは,生育の優劣だけである。

当たり前のことだが,このことも議論されてこなかった。

では,なぜ植生指数と相関があるのか?

それは,同じ地域で田植え時期が同じならば,成育期間の気象条件もほぼ同じで,生育の優劣のみが収量の優劣に影響し,生育が盛んなところほど収量が高くなっているからである。

続きは,(2)で書くことにします。疲れました。


 
 
 

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