進まない農業分野へのリモセンの普及
ドローンはかなり市民権を得たツールとなってきた。
一方で,当初から言われており,現在も色んな場所で言われる「ドローンを用いた生育管理」。
まさに,リモートセンシングで培われてきた知見が生かされるところだが,
現状はどうだろうか?
正直,「普及していない」といっていい。
何が問題・課題になっているのか?
”カメラ(近赤外を撮影できる)”
これです。
ここが課題です。
どんな課題?
・まだまだ高い。
・使いづらい(誰でも使える感じではない)
精度にこだわると高いものになるのかもしれないが,
そんなカメラだって厳密に言うと,観測時の条件を大きく受ける。
例えば,本当は反射率は観測できていない,BRDF(Bidirectional Reflectance Distribution Function),大気補正等々・・・
荒を探せばきりがない。
どうせ厳密な反射率は観測できないのだから,ある基準で「正規化」できていればいいと思う。
例えば,画像をある一定の明るさでとるみたいな(ISO感度Autoみたいな)。
現場での利用では問題のない,ある程度の精度のものが「安く」あれば十分なのだ。
10万前後くらいで,近赤外がとれる,使いやすい,小型のドローンにも積めるものが望ましい。
リモセンの伝統を考えると,できれば下向きの光を観測する照度センサーがついているものが望ましいのかも。(植生が観測対象なら,個人的にはISO感度Autoで十分)
そんなものがでれば,業界標準になると思う。
結局,このカメラ・センサー問題をクリアしないと,お金持ちの生産者には売れるが,普及なんてしない。
投資した額以上の利益を生み出さなくてはいけないのだ。